社会

遺族悲しみ癒えず 北谷・米兵女性殺害1ヵ月 裏付け、最終段階に

 沖縄県北谷町桑江のアパートで、在沖米海兵隊所属の米海軍3等兵曹(32)が住人の女性(44)を刃物で殺害し、その後に自殺した事件から13日で1カ月がたった。県警は司法解剖の結果などから、事件に第三者の介在がなかったかなど最終的な裏付け作業を進めている。容疑が固まり次第、被疑者死亡のまま殺人容疑で書類送検する予定だ。遺族や友人の悲しみは癒えることがなく、被害女性の友人の1人は「事件をこのまま風化させたくない」と話し、全容解明を求めた。


 女性の友人によると、女性は昨夏から同容疑者と交際を始めた。だが同容疑者が複数の女性と交際していたことが分かったため、殺害された女性は秋ごろに別れを宣告したという。友人は「同容疑者はこっぴどく振られたことを逆恨みしたのだと思う」と話した。同容疑者は10月末には女性宅に押し入り、室内のドアの一部を壊すなどしている。

 女性は今年1月25日に同容疑者から「性的暴行」を加えられたと米憲兵隊に訴えた。憲兵隊からの通報に基づき、県警は双方を聴取し直ちに事件性はないと判断したが、女性を保護対象者に指定した。米軍は同容疑者に対し、女性への接近や連絡を禁止する軍事保護命令(MPO)を事件当日まで発令した。それにもかかわらず、米軍は同容疑者に外泊許可を与えた。

 複数の米軍関係者によると、同容疑者の言動がおかしいことを心配した母親が事件前、来沖していたという。海兵隊は母親と過ごさせるために同容疑者に外泊許可を出したとみられる。

 事件は、当時室内にいた女性の子どもが親族に連絡して発覚した。子どもから話を聞いた女性の友人によると、同容疑者が早朝にアパートを訪れ、インターホンを押した際、女性は誤ってオートロックの施錠を解除するボタンを押してしまった。部屋のドアの前で同容疑者が騒いだため入室させたが、その後に殺害された。駐車場に停車してあった女性の車の右前輪は、何者かが鋭利な刃物で付けたような傷があったという。