問題解決に役割果たす ハンセン病市民学会 宮古島集会に400人 「課題多く、ハンセン病は終わっていない」


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ハンセン病療養所の自治の課題や回復者に必要な医療支援などについて意見を交わす関係者らの話に聞き入る来場者=19日、宮古島市マティダ市民劇場

 【宮古島】全国のハンセン病の回復者や支援者らでつくる「ハンセン病市民学会」の第15回総会・交流集会が19日、沖縄県宮古島市平良のマティダ市民劇場で開かれた。20日まで。19日は県内外から約400人が参加し、今なお解消されないハンセン病を巡る問題について議論を重ね、理解を深めた。

 総会では、本年度の活動方針案などが審議・承認された。活動方針では、6月28日に判決を迎える家族訴訟に関して、判決後の取り組みについても確認した。

 主催者を代表してあいさつした知念正勝さんは「療養所の存続や家族裁判など課題は多く、ハンセン病はまだ終わっていない。昨年に引き続き2年間、回復者も多いこの沖縄でハンセン病を語る。実りある集会にしたい」と述べた。

 交流集会の行動提起では同市民学会の内田博文共同代表が「市民学会がハンセン病問題解決に向けて、わずかなりとも役割を果たすという思いを行動に移していこう」と呼び掛けた。

 20日には宮古島市平良島尻の宮古南静園で分科会が開かれ、家族訴訟やハンセン病資料館のあり方などをテーマに議論する。