川崎19人殺傷事件受けて、沖縄でも県警が通学路のパトロール


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通学路の安全確保のため小学校のスクールゾーンに立ち子どもたちを見守る警察官=30日、浦添市

 川崎市で通学途中の小学生を含む19人が殺傷される事件を受け、県警は事件が発生した28日から、県内全域で児童生徒の登下校時の安全確保に重点的に取り組むよう全14署に指示している。各署は登下校時の通学路や学校周辺でのパトカーによる巡回を増やし、防犯指導を行うなどより一層の安全確保に努めている。

 浦添署管内の浦添小学校の通学路では30日朝、警察官が校門近くに立って登校する子どもたちの姿を見守った。2年生と園児の息子を連れて登校した父親は「事件はどこで起きてもおかしくない。ひとりで登校させるには不安がある。行政やボランティアだけに任せず、保護者も学校も連携して安全対策を話し合いたい」と語った。

 同日、那覇市の与儀小学校では全校生徒321人を対象に、那覇署の警察官が防犯教室を行った。不審者遭遇時の対応や「110番の家」について講話した。同署は管内にある全29の小学校で順次防犯教室を開く。

 警察庁は28日、登下校時の安全確保のためにパトロールを強化するよう全国の警察に通達を出した。県警は登下校時の通学路や学校周辺に警察官を立たせるなど、類似事件の抑止を目的に地域や学校と連携し、安全な環境づくりに努めるとしている。