沖縄の所得上がっています 18年は1・9%増の4337億円 納税も1・3%増


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 沖縄国税事務所は30日、2018年の所得税、消費税、贈与税の確定申告状況を発表した。所得税など確定申告書の提出人員は前年比2・6%増の20万665人で過去最高を更新した。増加は20年連続。

 所得金額も同1・9%増の4337億6400万円、申告納税額は同1・3%増の363億5100万円と、ともに比較可能な03年以降で過去最高となった。

 県経済の活性化に伴い新規事業者の増加や収入を得る手段が多様化しているほか、ふるさと納税などの利用で還付申告を行う人も増えていることで提出人員などを押し上げた。確定申告書の提出人員のうち、申告納税額がある「納税人員」は同1・9%増の8万1044人だった。

 ふるさと納税の活用や医療控除などで還付申告をした人員は同2・7%増の8万3205人だった。

 土地などの譲渡所得で確定申告書を提出した人員は前年比0・5%増の7919人、所得金額は同10・8%増の841億7900万円となった。県内の地価が上昇傾向にあることから土地取引が活発化していると見られる。

 株式などの譲渡所得の申告人員は同1%減の3466人、所得金額は同62%減の65億1100万円だった。18年の株式相場が全体として下落傾向にあったことが影響した。

 個人事業者の消費税の申告件数は同3・7%増の1万2594件、納税申告額は同2%増の72億1900万円だった。観光を中心に消費が好調なことから、課税対象となる事業者も増加している。

 贈与税の申告書提出人員は同0・1%減の4530人、申告納税額は同47・4%減の33億5900万円だった。一時的に納税額が増加した17年の反動で減少した。