「沖縄に熱狂できる場をつくりたい」 FC琉球 三上昴新社長が抱負


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「県民に愛されるクラブを目指したい」と語る、琉球フットボールクラブの三上昴新社長=31日、那覇市久茂地

 サッカーJ2のFC琉球の運営母体である、琉球フットボールクラブの新社長に三上昴氏(31)が6月1日付で就任した。現在Jリーグで最年少社長だ。チームはリーグ9位と奮闘しているが、経営は3期連続赤字となっており資金繰りが厳しい状況だ。J1昇格に必要なJ1ライセンス取得へ向けて、経営学修士(MBA)を取得し外資系金融機関で重要ポストを担った経験がある三上氏が社長を務め、経営の立て直しを図っていく。

 三上氏は昨年12月から事業統括を任された。単年での黒字転換を狙い、今季は招待チケットの量を大幅に減らし、関連グッズの種類を増やすなどして経営の改善を図っている。客単価は「4~5倍ほどに向上した」という。

 琉球はJ1ライセンス取得に必要な1万5千人以上収容可能なスタジアムやクラブハウス、専用の練習場がない。Jリーグは昨年12月にスタジアム基準の大幅緩和を発表し、「詳細な整備計画があれば例外的に3~5年の猶予期間を設ける」とした。

 県は2017年に、サッカーチームの活躍の場として那覇市奥武山にJ1規格のスタジアム整備計画を発表している。

 三上新社長は6月中にライセンスの申請を行う予定で「この1カ月が頑張りどころ。可能性は50%ほど」という。「沖縄を愛し、沖縄に愛される」の新理念の下、「社長として一円でも多く予算を取ってくる。沖縄に熱狂できる場所をつくりたい」と熱く語った。