米軍、部品落下で謝罪 沖縄県議会抗議 学校上空は「最大限回避」


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田中利則沖縄防衛局長(右端)にCH53の飛行停止などを求める意見書を手渡す県議会米軍基地関係特別委員会の仲宗根悟委員長(左から2人目)=19日、嘉手納町の沖縄防衛局

 県議会米軍基地関係特別委員会の仲宗根悟委員長らは19日、沖縄防衛局や外務省沖縄事務所、在沖米海兵隊司令部を訪問し、浦添市立浦西中学校への米軍ヘリ部品落下事故に対する抗議決議と意見書を提出した。抗議決議と意見書は18日の本会議で全会一致で可決した。仲宗根委員長によると、キャンプ瑞慶覧で対応した第3海兵遠征軍政務外交部のオーウェンズ大佐は「起こるべきではないことが起きてしまった。不安を与えてしまい謝罪したい」と謝罪の言葉が冒頭であったという。

 オーウェンズ大佐からは落下部品を用いる航空機全機の点検が終了したことや、再発防止策として部品のチェック体制を確立したことなどの説明があり「飛行ルートを検証し、(学校上空を)最大限避けて飛行することに努めたい」と述べた。また、県議団から事故後の点検で見つかった部品の不備について問われた際には「分からない」と答えたという。

 田中利則沖縄防衛局長は米軍機の民間地上空の飛行について日米間で「可能な限り民間地上空を避ける」と合意したことに触れ「(米軍に)日米の合意を順守させ、住民生活への影響を最小限にとどめるよう申し入れる」と述べた。これに対し議員からは部品落下事故などが相次いでいるとして防衛局側の姿勢に対する批判が相次いだ。

 外務省沖縄事務所の川村裕沖縄担当大使は学校上空などでの米軍機の飛行中止を求める県議団に対し「米側に対し日米間の合意を順守して航空機の運用の影響を最小限にとどめるよう引き続き求めていきたい」と述べた。