社会

【識者談話】DVと児童虐待が併存 そもそも逮捕、起訴する必要があったのか 千葉小4女児虐待死判決 村上尚子弁護士の見方

村上尚子弁護士

 保護観察付きの執行猶予があることには一定の評価ができるが、求刑(懲役2年)より長い2年6月の判決は大いに疑問だ。夫からドメスティックバイオレンス(DV)を受けていた母親をそもそも逮捕、起訴する必要があったのか。

 世間では子どもを助けるべき、児相へ相談すべきという声もあるが、DV被害者の母親がそんな状態にあったとは考えにくい。

 DVを受けると逃げる気力も体力もなくなる。閉鎖された家庭の中で、抵抗しないことが暴力を最小限に抑える方法と考えるようになる。そういう状況下で本当に夫の暴力を止められる力はあったのか。

 夫の女児への暴力を止めると自分も暴力を振るわれる。DVと児童虐待は併存している。

 今、国や自治体が児童虐待の対策に取り組んでいるが、児童虐待の起きる過程にDVもしっかり組み込んで把握するべきだ。

 DVがある所には児童虐待があるという認識を広げる必要がある。今後、DV被害者の支援機関と児相がより連携することが求められる。
(村上尚子弁護士 こころ法律事務所)









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