過去にはライオンの脱走も クマやワニ…沖縄での動物脱走、安全性指摘する声も


この記事を書いた人 Avatar photo 田吹 遥子
ライオンの脱走を伝える紙面

 27日にサルが脱走した沖縄こどもの国では、これまでも動物の脱走がたびたび起こってきた。1985年4月24日にはメスのライオン一頭がライオン舎から逃げ出し、園内で県警の警察官によって射殺される事案もあった。動物の脱走が起こるたびに周辺住民からは安全性を懸念する声も上がってきた。

 85年4月24日の琉球新報夕刊によると、逃げたライオンは体長180センチ、体重250キロ。ライオンが逃げた際、付近の小中学校では児童生徒を教室に避難させるなどの措置をとり、園を訪れていた人々はパニック状態に陥った。ライオンは園内のやぶに潜んでいたが、脱走から約2時間後、おりに戻すのは難しいと判断され、射殺された。

 2015年には園内で飼育されているツキノワグマの「美月」が2度にわたって逃げ出したこともあった。そのうち1回で、クマは屋根のフェンスをかみ切り、外へと逃げ出していた。来園者が園内で発見し、約5分後に飼育員が捕獲したが報道機関への公表は3日後になったため、周辺自治会から批判も上がった。こどもの国は「安全管理の徹底を図り、再発防止に努めたい」と説明していた。

 そのほか、12年にはうるま市赤道の「ミニミニ動物園」から雄のフサオマキサル1頭が逃げ出し、2日後に捕獲されたこともあった。14年には北谷町内の飲食店からワニが逃げ出し、約1時間後に捕獲された。