立候補者、沖縄県内を駆け回る 21日の投開票まで決戦の火ぶた切る 有権者からの支持はどちらに


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【左から】有権者と握手を交わす安里繁信さん=4日午前、北中城村の渡口交差点。有権者と握手を交わす高良鉄美さん(左)=4日午後、沖縄市上地

 第25回参院選が公示された4日、候補者たちはそれぞれ思い入れのある場所で出陣式、出発式を行い、17日間の選挙戦が火ぶたを切った。企業経営の経験から沖縄の経済振興を第一に掲げる安里繁信さん(49)に対し、高良鉄美さん(65)は米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設反対を訴える。どの候補者が有権者の支持をより集められるのか、熱戦の行方が注目される。

安里氏 ここから革命を

 出身地浦添市での出陣式から選挙運動をスタートさせた安里繁信さん。本島中南部各地を回り、演説の合間に集まった一人一人とがっちり握手を交わした。

 時折雨の降る中で、安里さんは選挙カーの上には立たず、支持者と目線を合わせながら、次期沖縄振興計画策定の必要性を各地で力説した。県建設産業政策推進連盟の総決起大会では、会場を埋めた参加者に「全力を掛けて闘い抜く。靴底をすり減らして走り続ける」と決意を表明した。

 午後7時ごろに那覇市牧志の選挙事務所前で開かれた集会では「厳しい選挙だからこそ意味がある。ここから革命が始まる」と強調した。集会の終了後、再び車に乗って道行く人に手を振り、支持を訴えた。

高良氏 改憲に歯止めを

 高良鉄美さんの出発式は新基地建設工事が進む現場が見渡せる名護市の瀬嵩の浜で開かれた。高良さんがイメージカラーの緑色の鉢巻きを巻いて現れると、海上抗議を続けてきたカヌーチームから「頑張れー」との声援が送られた。

 出発式を終えて向かったのは、抗議運動が行われている名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前。テントで座り込む市民らを激励し、「新基地建設反対」を一人一人の手を握りながら訴えた。

 午後2時すぎにはうるま市の安慶名交差点で演説した高良さん。「改憲にストップをかけていく」と強調した。その後は中南部地区を遊説し、午後6時には関係者らが参加する集会で支持を訴えた。