沖縄・今帰仁村で見つかったジュゴンの死因はエイのとげ 環境省と県、村が調査結果を公表


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死因究明のために解剖されたジュゴンの死骸=17日、本部町(県、今帰仁村、環境省提供)

 環境省や県、今帰仁村は29日、今年3月に同村の運天漁港で見つかった国の天然記念物ジュゴンの死因について、オグロオトメエイのとげが腹部に刺さったことが原因だとする解剖結果を発表した。環境省によると、エイのとげによって腹腔(ふくくう)内が傷つけられ、腸管の内容物が漏れ出すなど、状態が悪化したことによって死亡した。明らかな骨折や外傷などは見つかっていない。

 ジュゴンの死骸は3月18日、運天漁港沖の防波堤に漂着しているのが発見された。頭部や胸びれに傷や出血があった。沖縄防衛局が沖縄近海で確認していた3頭のうち、同村沖を生息地とした「個体B」とされる。

 防衛局は6月、辺野古の新基地建設工事が環境に及ぼす影響を検討する「環境監視等委員会」で、ジュゴンの死に関し、工事の作業船による影響はないとの分析を報告している。