社会

米軍、要請書受け取り拒否 読谷住居侵入 再発防止求める被害者に応じず

 2018年9月に沖縄県読谷村で発生した米陸軍兵による住居侵入事件で、被害者による再発防止を求める要請書の受け取りを米陸軍が拒否していたことが21日、分かった。被害者の40代男性と代理人弁護士が県庁で開いた記者会見で明らかにした。被害者らは同日、嘉手納町の沖縄防衛局を訪れ、米側が要請書を受け取るよう対策を講じることを求めた。

 事件当時、民家には男性の長女(高校2年生)と生後5カ月の次女しかいなかった。米側は事件後、男性の代理人弁護士を通じて、直接の謝罪と金銭賠償をする旨を伝えたが、男性は拒否した。代わりに男性が求めた再発防止などを求める要請を米軍は拒んだ。

 沖縄防衛局や代理人弁護士によると、米側は「一個人の要請は対応しない」「丁寧に対応している」として男性の要請を拒否したという。被害者からの要請に防衛局の担当者は「米側に改めてこちらから要請していきたい」と答えた。

 要請書は、事件後にどのような再発防止策を講じたか公表することや、被害者の問い合わせの有無に限らずどのような処罰が下されたか、裁判の傍聴を希望するかなどを被害者に伝えるよう求める内容になっている。これまでに米軍からは、事件を起こした米兵が簡易軍事裁判で月給3分の2の減給1カ月、45日間の労役が言い渡されたことも男性に伝えられている。

 男性は「私たちの家族なりに考えた結論が今回の要請だ。再発防止策を講じるのをいつまで待てばいいのかという思いがある」とし、米側に要請を受け入れるよう求めた。

 事件は18年9月7日夜、米軍嘉手納基地所属の米陸軍兵(当時23歳)が酒に酔って民家に侵入し、家の中の引き戸や駐車場の車を傷つけるなどした。長女は被害に遭うのを恐れ、次女を抱いて窓からはだしで飛び出して、近隣の知人宅に逃げ込んだ。嘉手納署が米兵を住居侵入容疑で逮捕したが、その後不起訴となった。