【ボリビア】入植60年、発展へ誓い 第2移住地、350人祝う


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60周年を祝いあいさつする玉城輝彦地域長

 ボリビアのオキナワ第2移住地入植60周年記念行事(同実行委員会主催)がこのほど、第2移住地の体育館で開かれた。サンタクルス市や移住地内の県系人、隣国アルゼンチンやブラジルから約350人が参加した。移住地の歴史を振り返るとともに、先人らの功績をたたえて感謝の言葉を送り、さらなる発展を誓った。

 式典では、第2移住地の玉城輝彦地域長=同実行委員長=があいさつ。「この60年の間に、水害、干ばつなど幾多の天災に遭いましたが、その度にウチナーンチュ魂で乗り越えてきた」と語り、今では営農も大型機械化し、大規模牧畜を営み安定した移住地を築き上げていると紹介。

 近く幹線道路もアスファルトになり交通の便も楽になる予定だと話し、「諸先輩方の苦労をねぎらい、残り少なくなった1世の不屈の開拓魂を顕彰すると同時に、2世、3世たちのたくましい成長によって今や新時代を迎えているこの移住地を見守っていただきたい」と述べた。

 オキナワ日本ボリビア協会の中村脩史会長、ボリビア沖縄県人会の比嘉徹会長らの来賓あいさつや、県系人高齢者の表彰があった。

 祝賀会では、第2移住地の婦人会と青年会が心を込めて作ったのり巻きや煮物、ミミガー、シュラスコ料理などが振る舞われた。第2青年会のかぎやで風と三線、移住地のヌエバ・エスペランサ日本語学校の子どもらによるお遊戯、エイサーを楽しんだ。

 記念行事は、式典の他、慰霊祭やゲートボール、バレーボール大会なども行われた。

 オキナワ村は、第1、第2、第3移住地の三つの移住地がある。琉球政府により1954年8月15日に第1次移民団が入植し、5年後の59年に第6次移民が第2移住地に入植し、建設された。61年には第14次移民が第3移住地に入植した。

 (安里玉元三奈美通信員)