沖縄県産パイン、収穫14%減 18年産7340トン 6年ぶり減少


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 沖縄総合事務局は28日までに2018年産の県産パイナップル収穫量を発表した。前年比14%(1160トン)減の7340トンで、6年ぶりの減少となった。少雨による茎葉の生育不良や果実肥大がしにくかったことに加え、収穫時の台風被害で収穫量が落ち込んだ。収穫面積は2ヘクタール増えて319ヘクタールとなり、4年連続で増加した。

 地域別では沖縄本島の収穫面積が前年比2%増の195ヘクタール、収穫量は同14%減の4190トンだった。八重山は収穫面積が同2%減の122ヘクタール、収穫量は同13%減の3110トンだった。県全体の10アール当たりの収穫面積は2300キロで、作柄の良かった昨年に比べ14%(380キロ)減少した。
 沖縄総合事務局によると、沖縄本島は昨年の台風24、25号の影響で果実が落ちたり、株が風で倒れたりするなどの被害があった。八重山では昨年2~5月の雨が少なく果実の肥大が遅れたことや、昨年7月の台風8号の影響で減産につながった。JAおきなわの担当者は「2017年は暖冬で一玉1キロ前後の大玉傾向だったが、18年は冬場の温度が低かったため肥大しにくく、800グラム前後が多かった」と話す。
 収穫面積は統計を取り始めた1973年の2530ヘクタールをピークに、生産者の高齢化などによる後継者不足で減少傾向にあった。八重山で後継者が増加していることや、ゴールドバレルなど生食用の需要が伸びたことなどから、近年は増加に転じている。