経済

泊ふ頭開発が沖縄大手観光ホテル「かりゆし」を提訴 地価上昇で月額800万円賃料増求める

 大型複合施設「とまりん」を運営する「泊ふ頭開発」(那覇市前島)が、同施設に入居するホテル「かりゆしアーバンリゾート・ナハ」の賃料増額を求める訴えを同ホテル運営の「かりゆし」(同)を相手に起こしていることが7日、分かった。泊ふ頭開発側は、県内の地価上昇などを受けて月額約800万円の増額を求めたが、かりゆし側が拒否。両社は昨年6月から調停を重ねていた。泊ふ頭側は「周辺相場に合わせて算出した」としているが、かりゆし側は「一方的な対応」と反発を強めている。


「かりゆしアーバンリゾート・ナハ」が入居する大型複合施設「とまりん」=8月、那覇市

 訴状などによると、那覇地裁に民事訴訟が提起されたのは今年1月15日。

 原告の泊ふ頭開発が、被告のかりゆしに、昨年7月1日以降、賃料を現行の月額2500万円から3300万4774円にすることを求めた。

 訴状によると、両社は同ビル開業直前の1995年3月に賃貸借契約を締結。当初の賃料を4005万円としていたが、2000年にはかりゆしの収益に応じて賃料の見直しが行われ、3356万8750円に減額された。

 しかし、09年1月に「支払いが困難である」としてかりゆしが同ビルから退去。泊ふ頭開発が行った公募を経て同年7月、現行の賃料での契約に至ったという。

 両社間の賃貸借契約が今年6月で満了するのに伴い、泊ふ頭開発は、県内の公示地価の上昇と観光客数の増加によるホテルの経営環境の改善を理由に、「あるべき賃料水準と現行賃料との乖離(かいり)は著しくなっている」と主張。昨年6月から不動産鑑定評価書を取得した上で、現行の賃料からの値上げを要求していた。

 内容証明郵便を送るなどして賃料値上げに応じるよう再三求めていたが、かりゆしは拒否し、先行して行われた民事調停も不成立になっていた。

 泊ふ頭開発の宮城健三社長は琉球新報の取材に「新賃料は鑑定評価に基づいて算出した。これまでの取引実績も踏まえられている」と値上げの妥当性を主張。

 かりゆしの當山智士社長は「契約更新の節目ということもあり、交渉事の一環として冷静に受け止めている」とする一方で、同社の代理人を務める天方徹弁護士は「経営上のリスクを考慮しない一方的な対応だ」と話している。



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