沖縄の新規高卒者向け求人倍率1.19倍 過去最高、背景に人手不足


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 沖縄労働局(福味恵局長)は12日、沖縄県内の2020年3月卒業予定の新規高卒者向けの求人倍率は1.19倍(7月末時点)で、統計のある2002年以降、過去最高値だったと発表した。高卒求人のうち正社員を中心とした無期雇用の求人が占める割合は前年同期に比べて1.4ポイント上昇の87.1%となり、人手不足を背景とした売り手市場の中で高卒者の雇用情勢の改善が進む。

 就職希望者数は2447人(前年同期比1.7%減)で、このうち県内事業所への希望者は1805人(同1.2ポイント減)、県外への希望者は642人(同3.2ポイント減)となっている。
 これに対し企業の求人は無期雇用が2537人、有期雇用が377人の計2914人に上る。7月末時点の求人倍率が過去最高値だったことについて、福味局長は「県内の雇用情勢は着実に改善している。事業主の協力もあり、昨年に比べて早期に求人票が提出されたことも要因だ」と述べた。
 一方、県内値と全国平均(2.52倍)を比較すると、1ポイント以上の差がある。福味局長は「人手不足の中、新規学卒者の採用は貴重な機会になる。事業主には、1人でも多い新規学卒者の採用や人材育成、定着に力を入れてほしい」と求めた。