消費増税でこれも値上げ 沖縄自動車道、モノレール、路線バス…公共料金は「経過措置」も


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沖縄自動車道

 消費税が現行の8%から10%に引き上げられるのに伴い、日常生活で利用するさまざまなサービスの料金にも影響が出る。10月1日から新料金になるものがある一方で、「経過措置」が適用される場合は、新税率10%に引き上げる時期が11月以降になるものもある。

 10月からの消費増税に伴い、県内の公共交通機関でも利用料金の値上げが予定されている。

 沖縄自動車道は10月1日から増税分2%が料金に転嫁されるほか、モノレールやバス、船なども事業者ごとに増税分を反映した価格に改定される。

【沖縄自動車道】
 西日本高速道路(ネクスコ西日本)によると、1日午前0時以降に各料金所のゲートを通過すると、増税分の2%が料金に転嫁される。沖縄自動車道の那覇IC―許田IC間の場合、普通車の通常料金は20円値上がりし、10月以降は1040円になる。

【モノレール】
 沖縄都市モノレール(ゆいレール)は、一部の区間で10円値上げする。那覇空港駅から首里駅まで利用すると現行の330円から、10月以降は340円になる。那覇空港駅から、延伸する「てだこ浦西駅」は370円の運賃が新たに設定される。

【路線バス】
 琉球バス交通、沖縄バス、那覇バス、東陽バスの那覇市内線の運賃は、現行の230円から240円に10円の値上げとなる。市外線の初乗り運賃は160円で据え置き。区間ごとに10~40円上がる。那覇バスターミナル―名護バスターミナルでは、40円増の1940円になる。

【タクシー】
 沖縄本島地区の初乗り運賃(上限値)は普通車で550円から560円に10円の値上げになる。離島地区の初乗り運賃も、それぞれ10円値上がりする。

【定期航路】
 県内の旅客定期航路は、離島航路34路線で平均26円の上限引き上げ額が認可されている。石垣島と竹富島を結ぶ航路は現行の片道690円から700円に改定。那覇―座間味航路は、フェリーが30円値上がりして片道2150円に、高速船は60円上がり3200円になる。

◆水道、市町村異なる対応

 10月からの消費増税に伴い、県内でも電気や水道などの公共料金の値上げが予定されている。増税前の9月分の利用を含む場合は税率を8%にする「経過措置」があり、新税率10%は、11月以降の料金に適用される見通し。電気は事業者、水道は市町村ごとに対応が異なる。

 経過措置は9月末までの契約者が対象で、10月以降に新たに使用を始めた場合は当初から税率10%が適用される。

 沖縄電力は、消費税の引き上げ分を料金単価に反映。経過措置のため、新たな単価は11月分の電気料金から適用される。平均的なモデルの家庭(月の電気使用量260キロワット)で126円の影響が出ると見込まれる。

 水道料金や下水道使用料は市町村ごとに違いがある。那覇市上下水道局は、経過措置などを理由に12月分の料金から10%を適用する。

 沖縄市水道局は、経過措置で10月検針分まで税率8%、11月の検針分から10%になる。名護市は隔月検針のため、来年1月の検針分から10%が適用される。