世界に42万人いるとされる県系人の交流拠点となる「世界ウチナーンチュセンター(仮称)」の整備をめぐり、市民有志でつくる世界ウチナーンチュセンター設置支援委員会(WUC)が12日、シンポジウム「みんなで考える! 世界ウチナーンチュセンターの機能」を那覇市おもろまちの県立博物館・美術館で開く。
同センターについては1月に玉城デニー知事が整備構想を発表した。与那原町と西原町にまたがるマリンタウンMICEエリアに建つ大型MICE施設に併設するという。
WUCは県民の意見を反映するように求めており、7日に県庁で会見してシンポジウム参加を呼びかけた=写真。共同代表の1人、大山盛稔さんは「世界中のウチナーンチュの期待が高まっているが、整備がどんなものになるか見えてこない」と懸念を示した。県人会の世代交代が進み、各地に残る日本語の移民史資料が処分されているとして早期の対応も訴えた。
共同代表の三木健さんも「母県としての取り組みをしないと、県系ネットワークを維持できない」と指摘。会見では、宿泊施設や物産センターの機能を持たせるように求める意見も出た。
シンポジウムは午後1時半~6時。第1部はフラダンスや海外からのビデオメッセージが披露される。第2部で大山さんらが意見を交わす。入場無料。資料代499円。
(宮沢之祐)