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【図説あり】認可保育園、給与報告書も虚偽 元・保育士、在籍扱いで二重に課税も 宜野湾 沖縄


【図説あり】認可保育園、給与報告書も虚偽 元・保育士、在籍扱いで二重に課税も 宜野湾 沖縄 虚偽の給与報告書を撤回した後、那覇市が女性に手渡した市民税・県民税更生通知書の1つ。2023年度は約103万円が修正されている。
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 県内で複数の保育施設を運営する社会福祉法人が、運営する宜野湾市の認可保育施設で補助金を不正受給していた問題で、退職後も在籍扱いにしていた保育士が居住する那覇市に、同法人が虚偽の給与報告書を提出していた。那覇市や同法人への取材で17日までに分かった。この報告書により、保育士は退職後も同法人から給与が支払われていることになり、退職後に勤務した職場からの給与と合わせて二重に課税されていた。

 報告書の虚偽申請は地方税法に抵触する恐れがあり、理事長は「事務が甘かった」などと述べている。

 名義を不正に利用された保育士の女性は、2020年5月に同法人を退職して別の保育園で勤務していたが、同法人からも給与報告書が出されていたため、市民税と県民税が上乗せされていたという。「二重の税金で苦しい思いをしたが、それ以上に、保育士数をごまかして安心安全な保育環境をないがしろにしたことが問題だ」と憤った。

 虚偽の給与報告書に記載された女性の給与は、21年度が約124万円と17万円、22年度が約153万円、23年度が約103万円の計397万円だった。いずれの書類にも女性が扶養する家族などの記載がなく、住所も転居前の情報だった。

 市から指摘を受けた同法人は21~23年度の給与報告書を撤回した。理事長は取材に対して、20年5月以降、女性は働いておらず給与も渡していないと説明し、給与報告書の虚偽を認めている。

 那覇市は6月までに、過払い分の税金など計十数万円を女性に還付した。虚偽の給与報告書で課税していたことについて、市の担当者は「件数が膨大なので、通常、全ての項目を確認していない」と説明した。女性は「複数の保育園から内容が異なる報告書が提出されたのに異変に気がつかないのはおかしい」と批判した。(嘉陽拓也)