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「基地問題、世界と連携へ」 沖縄平和賞に選出の「ヒューマンライツ・ナウ」が抱負語る


「基地問題、世界と連携へ」 沖縄平和賞に選出の「ヒューマンライツ・ナウ」が抱負語る 国際人権非政府組織NGO「ヒューマンライツ・ナウ」の活動の様子(同団体提供)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 日本を拠点に活動する、日本発の国際人権NGO「認定特定非営利活動法人ヒューマンライツ・ナウ」が6日、沖縄平和賞に選出された。沖縄平和賞は、沖縄の持つ特性を生かして、沖縄の視点から新たな国際平和の創造を目指し、沖縄と地理的・歴史的に関わりの深いアジア太平洋地域の平和の構築・維持に貢献した個人・団体に贈られるもので、稲嶺県政の2002年に創設された。

 受賞を受け、ヒューマンライツ・ナウの理事兼事務局長の小川隆太郎さんは「われわれの活動を評価してくれた沖縄県や、日頃から支援いただいている方々へ感謝したい」と述べた。

 活動はアジアを中心とする広範囲の国や地域にわたりさまざまな人権侵害を調査し公表している。

 同団体が掲げるビジョンの中に「暴力をなくす」「抑圧をなくす」という項目がある。小川さんは「戦争は最大の人権侵害であり、沖縄には米軍基地問題や米兵による女性への暴行、環境破壊など、戦争と関係を抜きに語れない課題が残っている」と指摘する。

 特に性犯罪に関しては、日本の場合、被害者が2次被害を恐れて声を上げられない問題も残っていると見る。団体としては「被害者が声を上げることのできる社会を目指したい」と語る。「沖縄の米軍基地問題を発信することで、世界各国と連携し、持続可能な平和の基盤を造っていきたい」と力を込めた。 

(玉城凪姫)