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誰もが生きやすい社会に 意見交換、ミニコンサートも 那覇市で第1回カラフルフェスタ 沖縄


誰もが生きやすい社会に 意見交換、ミニコンサートも 那覇市で第1回カラフルフェスタ 沖縄 手話や表情など身体全体を使って音楽を表現するカラフルコーラスOKINAWAのメンバー=15日、那覇文化芸術劇場なはーと
この記事を書いた人 Avatar photo 吉田 健一

 「子ども達が感じて創造するインクルーシブな未来のカタチ」をテーマに第1回カラフルフェスタ(同実行委員会主催)が15日、那覇文化芸術劇場なはーとで開かれた。障がいの有無にかかわらず多様な子どもたちが参加する合唱団「カラフルコーラスOKINAWA」によるミニコンサートやシンポジウムなどがあり、誰もが生きやすい社会の実現に向けて理解を深め、行動していく大切さについて学んだ。

 カラフルコーラスは今年8月に「ホワイトハンドコーラス沖縄」から名称を変えて活動を始めた合唱団で、手話や表情で歌う「サイン隊」(手歌)と、声で歌う「声隊」で構成。フェスタでは「月ぬかいしゃ」「てぃんさぐぬ花」など7曲を身体全体で表現した。観客らは終始、歓声や笑い、手拍子を送った。

議論を交わすシンポジウム登壇者ら=15日、那覇文化芸術劇場なはーと

 シンポジウムは、安謝小学校で難聴学級の担任を務める高良千恵子さん、お笑い芸人の大屋あゆみさん、NPO法人バリアフリーネットワーク会議理事長の親川修さんが登壇し、誰もが過ごしやすい社会の実現に向けた方策などについて意見を交わした。
 2019年に初めて難聴学級の担任となった高良さんは「自分のことを知ってもらい、相手のことを知ることが出発点だ」と語った。

 聴覚障がい者の両親に育てられた大屋さんは、幼少期や手話コメディー集団「劇団アラマンダ」立ち上げの経緯を振り返りながら、「可能性はいっぱいある。自分の中にしまわずに周りに五感全てを使って伝えてほしい。受け止める人は必ずいる」と話した。

 「真のバリアフリー」を目的に、那覇空港内に障がい者高齢者専用の観光案内所を開設した親川さんは「まずは障がいがある人がいることを理解することが大事で、われわれはそういった方々が外に出られる社会環境をつくらなければならない」と語った。

 (吉田健一)