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「ライオンの子」新規入園停止も 浦添と宜野湾の3保育園 不正受給受け処分検討 沖縄


「ライオンの子」新規入園停止も 浦添と宜野湾の3保育園 不正受給受け処分検討 沖縄 イメージ
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 県内で認可や認可外の保育施設7園を運営する社会福祉法人ライオンの子(末広尚希理事長)とライオンの子ホールディングス(末広尚希代表)が、虚偽の保育士配置報告で自治体から給付金などを不正受給していた問題で、系列園が所在する宜野湾市と浦添市は年内に被害額を確定させ、来年以降に園児の新規入園を一定期間、停止させる行政処分を科すことを検討していることが24日、分かった。宜野湾市は同日の市議会全員協議会で説明し、浦添市は取材に方針を明らかにした。

 園児受け入れ停止が検討されるのは、宜野湾市の「そらみライオンの子保育園」と「ライオンの子保育園プンバァ」、浦添市の「ライオンの子保育園ティモン」の3園。系列園2園が所在する那覇市は、現時点では保育士不足などがないため、園児の受け入れ停止は検討していない。

 宜野湾市は同日の会合で、「そらみ」では現時点で保育士定員が1人不足していると説明した。市は今週中に説明会を開催し、転園希望者の相談を受ける。

 3市と県の調査では、園側が不正に得た給付金の総額は2021~23年度分で計約5400万円とされる。3市は地方自治法に基づいて給付金を返還請求できる19~20年度分まで調べる予定。被害額の全容が判明次第、年内に行政処分を科して返還請求をする方針だ。

 宜野湾市は不正受給問題を受け、「刑事告訴など必要な対応を検討したい」との認識を示した。 (梅田正覚、藤村謙吾、嘉陽拓也)