「日本の家郷」などの文芸評論や「悪女の美食術」などのエッセーで知られ、保守派の論客としても活躍した文芸評論家で慶応大名誉教授の福田和也(ふくだ・かずや)さんが20日午後9時47分、急性呼吸不全のため千葉県浦安市の病院で死去した。63歳。東京都出身。葬儀は関係者のみで行う。喪主は妻圭子(けいこ)さん。
ナチス・ドイツに協力したフランスの文学者を論じた「奇妙な廃墟(はいきょ)」でデビューした。文芸評論家の江藤淳さんに才能を見いだされ、35歳で日本文芸家協会の理事に選ばれるなど若くして文壇と論壇双方の中心で活躍した。