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降下訓練に厳重抗議 嘉手納議会「常態化」指摘


この記事を書いた人 Avatar photo 玉城 文

 嘉手納町議会(仲村渠兼栄議長)は24日に臨時会を開き、8日に米軍嘉手納基地で行われたパラシュート降下訓練に厳重抗議する意見書と決議を全会一致で可決した。意見書と決議では「訓練に参加した兵士の数は昨年12月の4人から今回36人に増え小規模と言えず、悪天候を理由に中止した5月を含めるとほぼ毎月実施しており、訓練が『常態化』している」と指摘した。

 降下訓練は日米特別行動委員会(SACO)最終報告で伊江島補助飛行場での実施が定められているが、米軍は滑走路の状態が悪いことを理由に、昨年12月から嘉手納基地で訓練を実施している。

 24日、仲村渠議長は沖縄防衛局に伊藤晋哉局長を訪ね、意見書を手渡した。冒頭のみ公開された。伊藤局長は嘉手納の使用は「例外的」と日米間で認識しているとした上で、「伊江島でするべき訓練を米フロリダ州、オハイオ州、韓国などで実施しているが、県外では困難な必要最低限のものを嘉手納で行っている」と米側からの説明を伝えた。その上で「伊江島の早期使用再開に取り組んでいく」と従来の見解を述べた。

 要請後、基地対策特別委員会の當山均委員長は「事件事故が続発する中で、降下訓練は負担軽減に逆行している」と現状を訴えた。

 (玉城文)