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日豪、安保戦略共有 2プラス2 中国対抗で新支援策


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【メルボルン共同=日出間翔平】日本、オーストラリア両政府は5日、外務・防衛閣僚協議(2プラス2)をメルボルン近郊で開いた。太平洋島しょ国の通信インフラ強化に向け、海底ケーブルの敷設を含む新たな支援策を創設すると共同声明に明記した。地域で影響力を強める中国に対抗する狙い。
 上川陽子外相は終了後の共同記者会見で、インド太平洋地域の安全保障環境を巡り「日豪が戦略認識を深く共有している」と明言した。
 日本から上川氏、木原稔防衛相、オーストラリア側はマールズ副首相兼国防相、ウォン外相が出席した。
 協議で木原氏は、中国軍機による8月の日本領空侵犯を取り上げ、両国で「強い懸念」(木原氏)を共有した。
 共同声明では「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け、日豪が「先導的な役割を果たすため、協働する」と表明。中国が威圧的行動を強める南シナ海情勢に「深刻な懸念」を示し、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調した。