防災意識６６％「高まった」　南海トラフ臨時情報　半数超が備え

　共同通信社は７～９日、南海トラフ地震臨時情報が８月に初めて発表されたことを受け、同地震の防災対策推進地域に指定されている沖縄を含む２９都府県７０７市町村の有権者を対象に電話世論調査を実施した。発表で、地震に対する防災意識が「高まった」との回答は６６・２％で、「高まらなかった」の３３・５％を大きく上回った。
　日向灘を震源とする地震で、気象庁は８月８日に臨時情報（巨大地震注意）を発表。７０７市町村は備えの再確認呼びかけの対象となった。発表を知って取った対応（複数回答）は、「水や食べ物、防災用品を点検、購入した」が最多の５４・７％で、半数以上が何らかの備えをした。次いで「特に何もしていない」２８・０％、「避難経路や避難場所を確認した」２６・０％だった。
　呼びかけの１週間、地震に「気をつけて行動した」「ある程度気をつけて行動した」は計４９・８％で約半数が慎重に行動したとした。
　身の回りで生じた影響（複数回答）は「影響はなかった」が８７・０％で最多。「お祭りや会議などのイベントが中止になった」が５・５％だった。住む地域で、規模の大小にかかわらず地震がすぐ起きると思った人は計４４・５％だった。
　情報の発表に関しては８３・０％が「可能性が少しでも高まったなら、出してほしい」と肯定的な意見が多数を占めた。