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デブリ作業きょう再開 東電、事故後初取り出し


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 東京電力は9日、パイプの配置順の間違いで中断していた福島第1原発2号機での、事故後初となる溶融核燃料(デブリ)取り出しに向けた準備作業を10日午前に再開すると発表した。取り出し装置を押し込む5本のパイプを正しく並べ替えた上で、小早川智明社長らが第1原発を訪れ、遠隔操作室からカメラで最終確認した。
 今回は東電社員が監視員として立ち会い、8日までにパイプの中を通るケーブルを入れ直し、取り出し装置が正しく動作することを確認。重装備の作業員がパイプの順番を識別しやすいようカラーテープを貼り、遠隔操作室からもチェックした。再開後も東電社員が確認しながら作業を進めるため、デブリ回収完了までの期間は当初の見込みよりも長くなる可能性があるという。
 福島県の内堀雅雄知事は9日の定例記者会見で「安全管理態勢の構築が協力企業任せにならないよう、東電に強く求めた。万全の安全対策を講じ、確実に作業を進めてほしい」と述べた。