公共事業の妥当性を審議する県公共事業評価監視委員会(委員長・入部綱清琉球大助教)の2024年度第1回会合が9日、県庁で開かれた。県河川課は、1972年の着手から50年以上が経過している安謝川の河川改修事業について、事業完了が当初の2029年から12年延び、41年までとなることを明らかにした。
改修事業は、浦添市から、那覇市にかけた約5キロが対象区間。社会資本整備総合交付金を活用し、総事業費は201億5300万円。県の担当者は、事業延長の理由を「単価不満や、代替地要望などにより用地取得に時間を要している」などと説明した。
安謝川では、6月の大雨により、那覇市首里の石嶺工区で氾濫が発生。周辺家屋41戸への床上浸水などの被害が生じた。県は、浸水被害解消のため早期整備に取り組む必要があるとの認識を示し、今後、地域住民や自治体と連携を図りながら早期の用地取得、事業実施に取り組むとしている。
委員会では、土木建築部所管の道路事業3件と、河川事業1件、砂防事業1件が審議され、全事業の継続が了承された。
(與那原采恵)