prime

沖縄の不発弾、累計4万件1884トン処理 陸上自衛隊 今なお地中に1878トン、完了まで100年 


沖縄の不発弾、累計4万件1884トン処理 陸上自衛隊 今なお地中に1878トン、完了まで100年  報道陣に公開された不発弾処理現場。緑色の囲いで囲まれた部分が発見場所=2023年5月21日、那覇市古島(ジャン松元撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 明 真南斗

 陸上自衛隊による県内での不発弾処理件数が8月で累計4万件を超えた。重量1884トンに上る。陸自第15旅団はX(旧ツイッター)で「無事故でこの日を迎えることができた」と投稿。不発弾を見つけた場合は「絶対に触ることなく最寄りの警察に通報して」と呼びかけている。不発弾は約1878トン余が残っていると推計され、処理完了まで100年かかるともいわれる。

 不発弾が見つかると、警察を通じ第101不発弾処理隊が回収・処理に当たる。1組3人が出動できるよう常時態勢を維持しており、年間600発ほど対応している。15旅団によると4万件目は那覇市泊で見つかった米国製5インチ艦砲弾だった。

 県によると、沖縄戦で使用された弾薬は約20万トンで、うち5%に当たる1万トンが不発弾として残されたと推定されている。1972年の復帰までに住民らが約3千トン、米軍が約2500トンを処理したとされる。復帰後は自衛隊が処理している。永久不明弾が500トンに上ると想定し、残りは約1878トン余(22年版消防防災年報)と見込んでいる。海中の不発弾は海上自衛隊の沖縄水中処分隊が担っており、23年度までに536件、262・2トンを処理している。 

(明真南斗)