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被害者と会わない詐欺が多発、どんな手口? 電話、SNSで信頼させ金銭を要求<ニュースはじめの一歩>


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この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

Q 被害者と会わずに金品をだまし取る詐欺が多発していると聞きました。どんな手口がありますか?

A 役所や金融機関の職員など、さまざまな身分を名乗り、電話などを使って被害者と対面することなく信用させて、金品をだまし取る特殊詐欺が多発しています。詐欺の名称は手口や盗む物によって異なります。

 警察は特殊詐欺を主に5類型に分けています。「オレオレ詐欺」は親族をかたり事件・事故の示談金などを名目に金を要求します。犯人が警察官や検察官を名乗ることもあります。金融機関職員を名乗り通帳やキャッシュカードをだまし取る「預貯金詐欺」、架空の請求を示す「架空請求詐欺」、保険や年金などで還付金があると伝える「還付金詐欺」、銀行や保証会社を装い、融資のための保証金や登録料を請求する「融資保証金詐欺」があります。2024年は9月18日時点で、特殊詐欺は県内で75件確認され、被害総額は約1億2500万円に上ります。高齢者の被害が多い傾向があります。

 近年は交流サイト(SNS)を悪用した投資やロマンス詐欺も横行しています。県警は昨年から、特殊詐欺とは別の類型としてSNS型投資・ロマンス詐欺の統計も始めました。対面せずに信頼を得ることは特殊詐欺と共通します。投資家や被害者の理想の異性を演じ、中長期的に関係が続くため、1件当たりの被害額が大きくなるのが特徴です。24年の認知件数は計82件、被害総額は約10億7100万円に上ります。