prime

日米共同演習「キーン・ソード」 沖縄の3空港・4港湾を使用へ 豪軍も本格参加、石垣には高機動ロケット砲 


日米共同演習「キーン・ソード」 沖縄の3空港・4港湾を使用へ 豪軍も本格参加、石垣には高機動ロケット砲  今年7月に行われた共同訓練で陸自のCH47大型輸送ヘリコプター(奥)から降ろした物資を自衛隊車両(右)に運ぶ米軍関係者ら=7月28日午後4時20分ごろ、新石垣空港
この記事を書いた人 Avatar photo 明 真南斗

 10月下旬から始まる日米共同統合演習「キーン・ソード」で、県内の民間インフラについて少なくとも3空港、4港湾を使用する計画であることが25日、複数の関係者への取材で分かった。

 新石垣空港(石垣市)には米軍の高機動ロケット砲システム「HIMARS(ハイマース)」を持ち込む。伊江島補助飛行場(伊江村)や嘉手納弾薬庫地区での訓練にはオーストラリア軍が本格参加する。

 政府が有事の際の自衛隊や海上保安庁による利用円滑化を前提に、特定の空港や港湾を優先的に整備する「特定利用空港・港湾」の指定を進める中、自衛隊と米軍による民間インフラの利用が広がっている。

 キーン・ソードは10月23日から11月1日まで。県外の自衛隊部隊も沖縄に展開し、米軍と大規模な訓練を予定する。

 使用予定の民間インフラは、新石垣空港のほか、石垣港、与那国空港、宮古空港、平良港、中城湾港、那覇港。石垣港では民間企業の油槽所を使用して海自の船への燃料補給を検証する見通し。

 沖縄本島の公道も使用する。米軍那覇港湾施設(那覇軍港)と各地の自衛隊基地を往復する車列行進を予定している。迎撃用の地対空ミサイルが含まれる可能性がある。

 米軍嘉手納弾薬庫地区で共同でのCBRN(化学、生物、放射線、核兵器)対処訓練を予定。伊是名村では無人機による情報収集を訓練する。

 演習で県内では米海兵隊、米空軍、陸自のオスプレイが飛行する計画。本島に陸自オスプレイが初飛来し、与那国島には日米両方のオスプレイが飛来して10月26日に訓練する予定だ。うるま市の津堅島沖や伊江島では物資投下や兵士の降下を訓練する。 

(明真南斗)