防衛省が発注した自衛隊施設の水道工事で、給水管と汚水排水管の設計が基準通りになっていない所が34カ所あったことが10日、会計検査院の調査で分かった。漏水によるトラブルを防ぐため、本来は両者を一定程度離して埋めるなどの措置が必要だが、一部で守られていなかった。
検査院によると、防衛省が定めた水道工事の設計基準では、給水管は排水管より上に埋め、両者が平行する場合は50センチ以上、交差する場合は30センチ以上の間隔を空けることとしている。この条件通りに埋設できない場合は給水管を保護する必要があると定めている。
各地の防衛局や防衛支局が2019~23年度に実施した水道工事を検査院が調べたところ、6防衛局の15契約34カ所で、排水管が給水管より上に埋められたり、両者の間隔が基準より近かったりしたのに、給水管の保護がされていなかった。34カ所の工事費の合計は約1400万円だった。
検査院は、防衛省が作った設計要領に埋設の条件が明記されていなかったことが原因と指摘。防衛省は要領を見直すなどの対応を取った。
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自衛隊施設の水道に不備 漏水トラブル措置取られず
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琉球新報朝刊