芸能・文化

琉舞、重要無形文化財に 保持者39人認定

東京国立劇場で踊る、国指定重要無形文化財「琉球舞踊」保持者に認定された実演家ら=1997年4月

 国の文化審議会は17日、新たな国の重要無形文化財に「琉球舞踊」を指定し、その保持者として合計39人を認定(総合認定)するよう塩谷立文部科学相に答申した。併せて、国選定保存技術として「組踊道具・衣裳製作修理」を選定。技術の保持団体として「組踊道具・衣裳製作修理技術保存会」を認定するよう答申した。

国の重要無形文化財として総合認定を受けたのは、県内では「組踊」の1972年以来37年ぶり2件目。各個認定(人間国宝)を含めると6件目となった。
 「琉球舞踊」は、「芸術上特に価値が高く、芸能史上重要な地位を占める」として指定された。琉球王国時代までの古典舞踊に加え、明治以降に庶民の風俗を取り入れた雑踊りも含めての指定。
 保持者として認定されたのは舞踊14人、歌三線13人、箏7人、胡弓1人、笛2人、太鼓2人の合計39人。今後、「琉球舞踊保存会」(玉城節子代表)が保存事業に取り組んでいく。
 「組踊道具・衣裳製作修理」は重要無形文化財に指定されている「組踊」の保存に欠かすことのできない技術として選定された。
 「組踊道具製作」に関しては、1994年に国選定保存技術に指定されたが、唯一の技術保持者だった島袋光史氏が2006年に死去したため解除されていた。今回、衣裳の製作・修理技術を加えて新たに指定された。「組踊道具・衣裳製作修理」は国選定保存技術として県内3件目で、初の団体認定となった。

<重要無形文化財琉球舞踊保持者>
 国の重要無形文化財に指定されることになった「琉球舞踊」の保持者は次の通り。(敬称略)
【舞踊】
 大城政子(80)=那覇市、宮城幸子(75)=那覇市、島袋光晴(74)=豊見城市、谷田(金城)嘉子(73)=那覇市、志田房子(フサ子)(72)=東京都練馬区、宮城能鳳(徳村正吉)(70)=与那原町、親泊(嶋袋)久玄(70)=名護市、眞境名(比嘉)直子(69)=沖縄市、玉城(山田)節子(68)=那覇市、金城(梶原)美枝子(68)=愛知県名古屋市、玉城(大田)秀子(67)=那覇市、喜納幸子(67)那覇市、又吉靜枝(65)=那覇市、佐藤(山内)太圭子(65)=那覇市
【歌三線】
 島袋正雄(86)=沖縄市、玉城政文(80)=宜野湾市、松田健八(80)=沖縄市、大城助吉(78)=那覇市、新垣万善(萬善)(78)=八重瀬町、照喜名朝一(77)=那覇市、城間徳太郎(75)=那覇市、平良盛勇(71)=南風原町、金城武信(69)=糸満市、知花清秀(69)=那覇市、西江喜春(68)=那覇市、玉城正治(66)=那覇市、喜瀬愼仁(66)=沖縄市
【箏】
 宮城正子(88)=那覇市、宮城文(81)=宜野湾市、又吉清子(78)=那覇市、高良時江(69)=那覇市、東江朝子(66)=南風原町、上地尚子(65)=浦添市、上原綾子(62)=那覇市
【胡弓】
 屋嘉比清(84)=八重瀬町
【笛】
 嘉数世勲(65)=那覇市、大湾清之(62)=那覇市
【太鼓】
 喜舎場盛勝(77)=那覇市、宇座嘉憲(60)=那覇市

※注:城間徳太郎の徳は、徳の「心」の上に「一」
※注:喜瀬愼仁の「瀬」は、「瀬」の頁が「刀」、その下に「貝」
※注:高良時江の「高」は旧字体

<用語>琉球舞踊
 琉球王国時代に冊封使や薩摩の番所奉行歓待のために創作された古典舞踊と、明治以降に創作された雑踊りからなる沖縄の伝統舞踊。このうち、王国時代までの古典舞踊は1972年に「沖縄伝統舞踊」として県が無形文化財に指定した。