政治

普天間代替日米合意 辺野古埋め立て、自衛隊と共用検討

 日米両政府は22日、米軍普天間飛行場移設に関する合意文書の全容を固めた。キャンプ・シュワブ沿岸部(名護市辺野古)を埋め立てる現行計画の3年近くに及ぶ環境影響評価(アセスメント)の手続きを遅らせないと指摘。辺野古崎の周辺を現行通り埋め立てる構想を事実上示すと同時に、普天間代替施設を念頭に自衛隊との共同使用を進める方向で検討する考えを明記した。

鳩山由紀夫首相は23日の沖縄再訪問で、仲井真弘多知事に概要を説明する見通し。
 国連総会が開かれる9月を想定し、外務、防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)での詳細な移設計画の策定を明示している。
 沖縄の負担軽減策として、普天間に駐留するヘリコプター部隊の沖縄県外への一部訓練移転を掲げる一方、政府がその候補地の一つとして移設原案に入れた鹿児島県・徳之島は米側の消極姿勢を受け合意文書に盛り込まない。ただ政府は当面、徳之島に協力を求める構えだ。
 日米は28日に合意内容を2プラス2の共同声明などの形で公表する方向だ。しかし沖縄側は県内移設に反発。連立相手の社民党も辺野古回帰に強く反対しており、9月までに移設計画を策定しても順調に進む見通しは立っていない。
 日米関係筋によると、自衛隊の共同使用は日本側が沖縄の反発を和らげられる可能性があるとして、米側に打診し大筋で了承された。日本側は将来的には自衛隊管理としたい意向だが、米側の出方は読み切れない。
 22日までの実務者協議では、現行計画との違いをアピールする狙いから移設先を「辺野古周辺」と幅広くしたい日本側と現行アセスの枠内に収めたい米側が対立し、最終的に日本側が米国の主張を受け入れた。移設計画の策定期限は日本側が年内を求めたのに対し、米側は普天間移設と関連する在沖海兵隊グアム移転経費を計上する2011会計年度(10年10月~11年9月)予算に間に合うよう8月末までを要求。双方が折り合う形で、9月をめどに次回の2プラス2の際に合意する方針を示した。
 普天間代替施設をめぐっては、政府原案に例示したくい打ち桟橋方式を盛り込まなかった。この工法を採用する場合、少なくとも半年以上を要すると見込まれており、選択肢は埋め立てに絞られる。合意文書は(1)沖縄本島東にある米軍訓練水域の一部返還で調整(2)日米共同訓練や米軍の単独訓練の県外移転拡大で、嘉手納基地周辺の騒音を低減―も明記した。

※特集「環境破壊は必死 困難な地元同意」は紙面をお読みください。