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名護市 別財源検討へ 防衛省、米軍再編交付金を保留

 【名護】米軍再編の進捗(しんちょく)状況に合わせ、防衛省が関連自治体に支払う再編交付金に関し、2009年度の繰り越し分と10年度分の交付を保留されている名護市が、交付金関連事業の一部に暫定的に別財源を充てる検討を始めたことが28日、分かった。

引き続き交付を求めていく考えだが、同市は万が一交付されなかった場合を想定し、市民生活に支障を来さないためのやむを得ない対応と説明している。
 名護市は本年度、道路や学校施設、コミュニティー施設整備など10の継続事業について同交付金を用いて事業執行する予算を立てている。だが、同省は市が本年度予算に計上している約9億9千万円の内示を保留しているほか、09年度内示分の6割に当たる約6億円についても交付していない。
 市によると同省から保留の理由や、交付の可否などについて具体的な説明は一切ない。同省が態度を明確にしないことで、市が不本意な対応に追い込まれた形だ。同省の対応は、稲嶺進市長が市辺野古への普天間代替施設建設に反対していることに対するペナルティーとも受け取れるだけに、政府の裁量で額を増減できる再編交付金の“アメとムチ”的な特性に翻弄(ほんろう)される自治体の姿が浮き彫りになった格好だ。
 継続事業のうち、特に市汀間の久志中学校隣接地に建設を予定している統合久志小学校の敷地整備事業については12年度に開校が迫っているため、設計費や用地購入費など約1億3800万円を早期に交付するよう求め、並行して別財源の充当も検討する。両年度の交付金について、市は「要求しているのは再編交付金の規定で定められている環境アセス着手時の25%分の範囲内。アセスが実施されているのだから当然受け取る権利があり、防衛省は交付すべきだ」との認識で、今後も引き続き求める方針。
 市は27日に与党市議に状況と方向性を報告、理解を得た。市議からは「強い姿勢で交渉をしてほしい」などと要望があったという。