教育

4人に1人学費払えず中退 加藤沖大学長ら報告

「子どもの貧困について考える」をテーマに報告するパネリスト=25日、那覇市西のパシフィックホテル沖縄

 全国の医療・福祉関係者とその労働組合員らでつくる中央社会保障推進協議会は25日、那覇市内のホテルで「子どもの貧困を考える」をテーマに講演会を開いた。講演では経済的理由で4人に1人が大学を中退する現状や、県外との格差について報告があった。県外から約120人を含む総勢250人余が参加した。

 元コザ児童相談所所長の山内優子さん、加藤彰彦沖縄大学長、嘉数よしの沖縄タイムス記者が登壇。
 加藤学長は「沖縄大学は最近の調査で、年間4人に1人が退学していることが分かった。その理由の9割近くが学費が払えないという経済的理由だった」と報告。学費をためてから復学するなど多くの学生から相談を受けたと話した。
 山内さんは終戦から復帰するまでの27年間に、県外との制度格差が広がり今に続くと指摘。公設化が進まない学童保育や1年保育が中心となっている県内の幼稚園など制度的な遅れがあるとした上で「子どもの政策が後回しにされてきた結果。児童相談所の児童福祉司は、人口比で10万人に1人の配置だが、児童の人口が多い沖縄は、児童人口比で増やすべきだ」と課題を挙げた。
 嘉数記者は、小中学校の教師を対象にした調査で、家庭の経済状況が厳しい子どもが増えている現状が浮き彫りになったとし「教師と福祉関係者が連携して貧困の連鎖を断ち切る努力が必要」と強調した。