社会

オスプレイ緊急着陸 回転軸などに不具合か

 【米ワシントン10日=松堂秀樹本紙特派員】米軍普天間飛行場に配備予定の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが9日、機体トラブルを起こし、米東南部ノースカロライナ州のウィルミントン国際空港に緊急着陸していたことが10日までに分かった。

地元メディアやABCニュースが報じた。けが人はなく、機体に損傷もなかった。両翼部分に設置されているエンジンか、エンジンを連結する回転軸(ドライブシャフト)に不具合が生じたとみられる。
 MV22はことし4月、モロッコで訓練中に墜落し、4人が死傷。空軍仕様のCV22も6月に米フロリダ州で墜落して5人が負傷しており、安全性に対する懸念が一層強まりそうだ。
 現地報道などによると、緊急着陸したのはノースカロライナ州の海兵隊ニューリバー基地に所属するオスプレイで、操縦士が「ドライブシャフトに問題が発生した」と同空港の航空管制に連絡し、緊急着陸した。当時、オスプレイは通常の訓練中だった。
 着陸時、操縦士は機体を制御できていたとするが、海兵隊などが原因を調査している。ドライブシャフトは両エンジンを連結させているため、エンジントラブルか、シャフトに何らかの変調が生じたとみられる。
 オスプレイのエンジン絡みの事故は、2007年11月にも発生。米ノースカロライナ州で夜間訓練中にエンジンから出火、約1616万ドルの損害が出た。米雑誌ワイアードによると、06年12月と07年3月もエンジン火災が発生したが、事故に算入されていない。
 元海兵隊で軍事評論家のカールトン・メイヤー氏は自身のサイトで「両翼の角度を転換させる際に過度の振動が発生し、シャフトを破損させることがある」と指摘。ドライブシャフトの不具合がオスプレイなど垂直離着陸機特有の問題だとの見方を示している。
 国防分析研究所でオスプレイの主任分析官を09年まで務めたレックス・リボロ氏は「ドライブシャフトで仮に火災が発生すれば、シャフトは合成材でできているので燃える」と指摘。「ドライブシャフトの火災はまれだが、今後起きる可能性もある。そうなればシャフトは折れ、墜落するだろう」と述べた。