海外客 最高38万人 LCC、新路線効果


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2012年度の入域観光数の推移

 県が15日発表した2012年度(12年4月-13年3月)の入域観光客数は、前年度比7・2%増の592万4700人となり、08年度の593万4300人に次ぐ過去2番目の高水準となった。

そのうち海外客は26・9%増の38万2500人で過去最高を記録した。格安航空会社(LCC)の沖縄路線への新規参入が相次いだほか、海外航空路線の新規開設や大型クルーズ船の寄港などもあり、総数を押し上げた。
 海外新規路線は台湾の台中-那覇、台北-那覇、韓国のLCCジンエアーによるソウル-那覇の3路線が開設され、提供座席数も大幅に増えた。国・地域別では台湾が29・2%増の14万9400人で最多。韓国が73・5%増の4万5100人、中国本土は32・4%増の5万8900人。
 国内観光客は、ジェットスタージャパン、エアアジア・ジャパン、ピーチ・アビエーションの国内LCC3社が7~10月にかけて沖縄と成田、関西を結ぶ路線に相次いで就航し、新たな需要開拓が進んだ。
 内訳は東京方面が7・6%増の277万5100人。関西方面は1・3%増の102万5700人、福岡が1・5%増の69万7千人、名古屋が3・8%増の45万4千人、そのほかが15・5%増の59万400人となった。
 県文化観光スポーツ部は「尖閣諸島をめぐる中国との関係悪化や大型台風の襲来がなければ、600万人を超えた」と分析。13年度の見通しについて「韓国客の増加などで目標値に掲げる630万人達成を目指したい」と意気込んだ。
 一方、13年3月の入域観光客数は、前年同月比6・7%増の56万8900人。LCCの誘客効果や新石垣空港の開港が奏功した。