牧草飼料の乾燥時間短縮 照屋忠敏氏に創意工夫功労賞


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
創意工夫功労者賞の伝達表彰を受けた県畜産研究センターの照屋忠敏農業技術補佐員(写真左)=16日、県庁

 科学技術分野における文部科学省の2013年度創意工夫功労者賞に、県畜産研究センター(守川信夫所長)の照屋忠敏農業技術補佐員が選出され、16日に県庁で伝達式があった。

既存の農業機械を組み合わせて、牧草飼料を作る際の乾燥時間を大幅に短縮したことが評価された。
 照屋氏が取り組んだのは、県が収量と品質が優れているとして奨励品種に指定している「トランスバーラ」。県内で生産する牧草飼料の2割を占めている。
 これまでの作業工程では、刈り取り後に牧草を反転させて乾燥させていたが、照屋氏は刈り取り後に細かく刻む工程を追加した。それまで4、5日かかっていた乾燥時間が2、3日に短縮された。照屋氏によると、沖縄は他県に比べ年間降水量が多く、無降水日が5日間続くことは年に約3回ほどしかない。乾燥時間の短縮で降雨による損失を低減させ、紫外線による品質の低下も防げるという。
 同センターは今後、ホームページや技術指導などで農家に普及を進めていく。照屋氏は「沖縄でも外国産に負けないものを作りたかった。今後も日々勉強しながら新しい業務をこなしていきたい」と話した。