欠損64万円記載漏れ 校納金着服 浦添市教委


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 【浦添】2012年3月に仲西中学校で元臨時職員が校納金を着服、当時の校長らが自費で欠損分約605万円を補填(ほてん)、隠蔽(いんぺい)した問題で、浦添市教育委員会は23日、校納金欠損額の調査結果に約64万円分の記載漏れがあり、隠蔽した額の合計を約669万円に訂正すると発表した。

同日午前、当時の校長から市教委に指摘があり判明した。市教委は「確認ミスで大変申し訳ない」と謝罪した。
 市教委によると約64万円は、元臨時職員が11年度卒業生のアルバム代金の一部を着服した金額。元職員は学校側に伏せる形でアルバム業者に個人で代金支払いの先延ばしを依頼していた。12年7月、学校側は業者からの問い合わせで未払いを確認。「自分で業者に支払う」とした元職員の返済を待ったが、13年2月まで支払いがなく、当時の校長が再び自費で補填した。
 市教委は当時の校長による2度目の補填を把握しながら、15日の記者会見や16日の市議会などでその事実を報告しなかった。欠損額の調査結果についても元校長から指摘されるまで約1週間、気付かなかった。
 市教委は「確認ミスだったことや、補填について報告しなかったことは大変申し訳ない」と謝罪した。今後、公認会計士を調査に加え、校納金などの不明金額を洗い直すとしている。
 仲地博沖縄大学副学長(行政法)は市教委の記載漏れについて「昨日起きて、すぐの報告ならミスもあり得るが、半年以上前の件で記載漏れとは、緊張感を欠いている」と指摘。「行政側の意識、運営のやり方に問題があり、いずれも再点検が必要だ」と話した。