12年県内企業売上高 上位100社、初の2兆円


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2012年県内企業売上高ランキング(上位100社)(クリックで拡大)

 東京商工リサーチ沖縄支店は2日、2012年の県内企業売上高ランキング(1~12月期集計)を発表した。上位100社の売上高合計は前年の上位100社合計と比べ3・1%増の2兆274億9500万円となった。1988年の集計開始以来、初めて2兆円を突破し前年に続き最高額を更新。堅調な小売店と病院がけん引、需要が増加した建設関連やエネルギーが全体を押し上げた。売上高1位は2千億円台を維持した南西石油で3年連続となった。

 プラス成長は3年連続。上位10社は前年と同じ順位で、うち9社が増収となった。10社合計は全体の46・7%を占め、その割合は過去最大となった。同支店は「好調な景況に沿った結果になっている」と分析。「大手の成長路線が顕著になり、大手と中小企業の格差が目立ってきた」と指摘した。
 人口増加のほか、東日本大震災で落ち込んでいた観光関連の持ち直しを背景に小売店が堅調に推移。病院は高齢化社会で需要増が続く。小売店の新規出店や住宅需要の増加に伴い民間工事や公共工事が増え、建設が2年ぶり、建設資材が3年ぶりにプラス成長に転じた。エネルギーは原油の価格高騰で売上高を伸ばした。100億円企業は前年から2社減の57社。
 売上高1位の南西石油は前期比7・9%増の2378億4500万円で過去最高を更新。国内の火力発電所の稼働増など石油製品の需要が伸びた。
 2位は沖縄電力で4・6%増の1578億8600万円。電力料金の増加で増収となった。3位は新規出店のほか、既存店売上高も伸ばしたサンエーが維持し、1・5%増の1423億4500万円。4位の沖縄徳洲会は医療収益を堅調に伸ばし8・3%増の947億4千万円だった。
 そのほか上位10社は、5位金秀商事、6位イオン琉球、7位りゅうせき、8位沖縄セルラー電話、9位沖縄ファミリーマート、10位日本トランスオーシャン航空-となった。