邦人女性暴行の疑い 2米兵取り調べ 長崎・佐世保


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 米軍準機関紙スターズ・アンド・ストライプス(電子版)は21日までに、米海軍佐世保基地の米兵2人が日本人女性1人に対する性的暴行の疑いで取り調べを受けていると伝えた。複数の海軍当局者の話としている。同紙によると、2米兵は県内にも頻繁に寄港する強襲揚陸艦「ボノム・リシャール」の乗組員。

県内の女性団体などからは「沖縄でも起こり得た」などと反発の声が上がっている。
 スターズ・アンド・ストライプスによると、事件は5月14日に基地外で発生したとみられる。米兵2人は佐世保基地を拠点にする強襲揚陸艦の乗組員。正式な告訴はなく、2人は刑事訴追もされていないが、海軍は日本側と協力して捜査しているという。
 同艦は在沖海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの運搬に対応するため、強襲揚陸艦エセックスの後継として昨年4月、佐世保基地に配備された。在沖米海兵隊と連動して運行し、在沖海兵隊が海外に派兵される際、人員や米軍機の搭載を目的にうるま市勝連のホワイト・ビーチへ頻繁に寄港している。
 琉球新報の調べでは、同艦は昨年5回の寄港が確認されている。在日米軍を監視する市民団体「リムピース」によると、ことしは1月と3月下旬にホワイト・ビーチへ入港したことが確認されている。
 関係者によると、事件は女性が佐世保基地側に相談したことから発覚。同基地と長崎県警が取り調べに当たっているという。県警は「答えられない。理由も言えない」としている。
 佐世保基地のハワード報道官は同紙に対し電子メールで、事件が事実である可能性は否定できないと認めた上で「われわれは海軍関係者全員に、いかなるときも最高の行動規範を持つよう求めている」とコメントした。