勝連城跡、観光拠点に うるま市、機能集め20年完成へ


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勝連城跡周辺整備計画を発表する島袋俊夫市長(中央)ら市関係者=6日、うるま市役所本庁舎

 【うるま】うるま市(島袋俊夫市長)はこのほど、世界遺産の勝連城跡とその周辺にさまざまな機能を集約し、文化・観光拠点とする「勝連城跡周辺文化観光拠点整備基本計画」を策定した。歴史、自然、交流―を基軸に「肝高の歴史浪漫(ろまん)を感じる交流空間の創出」を将来像とし、2020年の整備完了を目指す。市は19日午後7時から、市健康福祉センターうるみんで構想を広く市民に周知する報告会を開く。参加自由。

 計画では城跡を勝連城跡ゾーンや、その周辺の拠点ゾーン、観光誘導ゾーンなどに分け「通過型」から「滞在型」観光地への転換を図る。城壁・門の復元や城跡のライトアップ、地域特産物の販売拠点やユビタ(池)を活用したレクの導入、歴史や文化の教育機能となる博物館の設置、県道16号の電柱の地中化なども行う。
 整備後は現在14万5千人の観光客数を20万人に増やしたい考えだ。将来的には入場料の徴収も検討する。総事業費は47億円で、一括交付金の活用も検討する。15年度以降に用地の買収に着手する計画だ。
 島袋市長は「勝連城跡は市のみならず、県を代表する歴史文化財。県が目指す入域観光客数、観光収入の目標達成においても期待される役割は大きい」と意欲を見せた。