【沖縄】街歩きを通じて沖縄市の歴史や魅力、文化を観光客に伝える沖縄市観光ガイドのメンバーは20日、「コザ騒動」の現場となった胡屋十字路周辺を歩いた。体験者の案内で現場を訪ねた会員は、車が燃やされた状況や騒動が発生した歴史的背景を学んだ。
メンバーは「コザ暴動を記録する会」世話人として活動する古堅宗光さん(66)と共に胡屋十字路やゲート通り、騒動のきっかけとなった国道330号沿いを訪ねた。
騒動を体験した古堅さんは「これだけの暴動なのに死者はなく略奪も起きなかった。車両も道路の中央に寄せて燃やすなど不思議な秩序があった」と証言した。
さらに「米軍に対する鬱積(うっせき)が一気に燃え上がったが、米兵に対して暴力を振るったわけではない。基地の街として発展したコザの人々は米兵を一人の人間として見てきた歴史がある。人に暴力が向かわなかったことに普遍的な価値がある」と述べた。
参加した香村尚子さん(41)は「発生現場で体験者の話をじかに聞くのは初めて。復帰前の空気を理解するのは難しい世代なので、今回のような話は分かりやすかった」と語った。
沖縄市観光協会は観光誘客プロモーション事業の一環で観光ガイドを養成している。これまでに養成講座を受けた35人のガイドが生まれた。
英文へ→Walking tour around scene of Koza riot to learn about nonviolence