知事、密会認める 菅・石破氏と「非公表決めた」


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県議会本会議の代表質問で答弁する仲井真弘多知事=27日、県議会

 仲井真弘多知事は27日、菅義偉官房長官、石破茂自民党幹事長と1月22日、東京都内で密会した件に関し「会おうと言った時に、これは公表しないというふうに決めた」と述べ事実上、2氏との密会を認めた。県議会本会議の代表質問で答えた。

 知事はこれまで記者団に否定してきたが、初めて密会の事実を認めた。会話の内容は明らかにしなかった。
 笠原俊彦県警本部長は、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に対する県民の抗議行動への県警対応について、「違法行為が発生した場合には法と証拠に基づき適切に対処する」とした上で、「一般論として、当然のことながら違法行為が発生していない段階で関係者を逮捕するようなことはない」と述べた。いずれも新里米吉氏(社民・護憲)への答弁。
 知事は1月22日の密会について、菅氏、石破氏が以前から認める発言をしていたことについて、「基本的に向こうも(会ったという話を)出さないということだった。どうして出たのか分からない。(公表しないことは)むしろ信頼性を確保するためでも当然の礼儀だ」と主張。
 その上で、県政の課題解決に向けて政府関係者との相談を繰り返したことなどを説明し、「県政の責任者として非公式にも面談を行うことは当然のことだ」と持論を展開した。
 又吉進知事公室長は、海外の有識者や文化人らが辺野古移設計画反対の声明を発表したことに「これまでになかった試みだ。今後、沖縄の米軍基地問題に係る日米両政府の政策にどう影響するか注視したい」と述べた。新里氏への答弁。
 カジノを含む統合リゾート(IR)に関し仲井真知事はこれまで、県民の合意が大前提との認識を示してきたが、安倍晋三首相に対し「(沖縄を)予定地ぐらいの気持ちで頭に入れておいていただきたいと言った」と明かした。照屋大河氏(社民・護憲)への答弁。
 27日は、ほかに奥平一夫氏(県民ネット)、玉城満氏(同)が登壇した。28日の代表質問最終日は与野党会派3氏が登壇する。