辺野古、掘削開始 11月末まで海底16地点で調査


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スパット台船の上から棒状の掘削機を海底に下ろし、海底ボーリング調査を実施する作業員ら=18日午前11時10分ごろ、名護市辺野古のキャンプ・シュワブ沿岸部

 沖縄防衛局は18日、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に向けた海底ボーリング調査を開始した。市民らの反対運動などで作業が中止された2004年以来の掘削調査。政府が目指す本年度内の埋め立て本体工事の着手に向け、新たな段階に入った。11月30日までに海域部分16地点、陸域部分5地点の計21地点で調査を実施する予定。

 市民らはこの日もカヌーなどで海上での抗議活動を実施したが、海上保安庁のゴムボートが多数警戒に当たり、作業現場に近づけなかった。
 辺野古沖の海底地質調査にそれぞれ11日間、船を使った磁気探査に40日間、潜水での磁気探査に140日間を予定。浅瀬の7地点に小型のスパット台船、水深の深い9地点には大型のスパット台船を設置する予定。
 防衛局は同日午前7時半ごろから、米軍キャンプ・シュワブ沿岸部に設置した掘削調査の足場となるスパット台船での作業を開始。作業員数人が足場に上り、地質を掘削する際に使用するボーリングマシンに午前11時ごろ、棒状の掘削機を入れ、掘削調査に着手した。同11時半にはシュワブ内の砂浜でもボーリングマシンを使った調査が行われた。午後4時すぎまでに作業を終えた。