素顔の山下清紹介 おいの浩氏が講演 浦添


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山下清の日常の姿について語るおいの山下浩氏=9日浦添市てだこホール市民交流室

 浦添市美術館で開催中の「放浪の天才画家 山下清展」(琉球新報社主催、浦添市教育委員会共催)の関連イベントとして、講演会「家族が語る山下清」が9日、浦添市てだこホール市民交流室で開かれた。

山下清のおいで作品管理事務局代表の山下浩氏が、映画やテレビドラマの影響で一般に浸透しているイメージとは異なる、山下清の素顔について語った。
 清は放浪先で絵を描くことはほとんどなく、戻ってきてから記憶だけを頼りに制作に取り組んでいたことなどを説明。日本のゴッホとも称された清がゴッホの人生についてつぶやいた言葉から、浩氏は「自分がしてきたことが評価されることに喜びがあったのではないか。ぱっときれいに開いて散っていく、大好きな花火のような人生だった」と話した。
 来場者は普段の清の姿に興味深そうに聞き入っていた。