「尖閣は日本固有」 開拓の日 石垣式典


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尖閣諸島が日本固有の領土であることを国際社会に発信することの必要性を訴える中山義隆石垣市長=14日、石垣市民会館

 【石垣】石垣市は14日、尖閣諸島開拓の日式典を石垣市民会館で開いた。登壇した中山義隆市長らは尖閣諸島が日本固有の領土であることを国際社会に発信することの必要性を強調した。

 中山市長は終戦前の1945年7月に石垣島を出発した疎開船が米軍の攻撃を受け、漂着した尖閣諸島で飢餓などにより多くの犠牲者が出た事件などに触れ「戦後70年を迎えるに当たり、この歴史を後世に正しく伝えることが犠牲者のみ霊にも報いることだ」と述べた。
 尖閣諸島が国有化されて以降、中国の領海、領空侵犯事案が発生していることに懸念を示した上で、尖閣諸島の自然環境保全の重要性を訴え「尖閣諸島が対立の場としてではなく、貴重な自然が残る場として多くの国民に認知されることを望む」と話した。
 昨年の式典では自民党の国会議員らが出席し、安倍晋三首相が党総裁名でメッセージを寄せたが、ことしは与党議員の出席はなかった。また会場では市が尖閣諸島自然環境基礎調査事業で作製した尖閣諸島の立体模型が式典開催に合わせ展示された。市は政府が1895年に尖閣諸島の領土編入を閣議決定した1月14日を「尖閣諸島開拓の日」と条例で制定し、毎年式典を開催している。