組踊と能の魅力発信 横浜能楽堂で比較公演


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「女物狂」を演じる宮城能鳳さん(右端)ら=17日、神奈川県の横浜能楽堂(神田佳明撮影、横浜能楽堂提供)

 伝統組踊保存会と横浜能楽堂の提携公演「能の五番 朝薫の五番」が17日、神奈川県の横浜能楽堂で開催された。両芸能の類似する演目をことしから5年連続で上演する。5年にわたる長期的な組踊と能の共演は初めて。観客に能と比較してもらいつつ組踊の魅力を発信した。

 17日は組踊「女物狂」と能「桜川」を上演した。「女物狂」は人間国宝の宮城能鳳さんや西江喜春さんらが出演し、能楽堂の緊張感ある舞台に琉球の文化を届けた。「桜川」は能楽界を代表する大槻文藏さんらが出演した。約500席の会場は満員となり、両演目に大きな拍手が送られた。
 同保存会の眞境名正憲会長は「県外で初心者向けの鑑賞会はあったが今回は能を見慣れている目利きの観客が対象。どれくらい支持されるか不安だったが(無事に終わり)感謝したい」と話した。