県性被害者支援センター、運営「平日8時間」に限定


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 性暴力被害者の相談から必要な支援までを1カ所で行う「県性暴力被害者ワンストップ支援センター」(略称・♯(シャープ)7001)が関係者らが求めていた24時間365日体制ではなく、相談受け付けが平日の午前9時~午後5時に限定された体制で開設されることになった。

性暴力被害者(性別問わず)を対象にした電話相談の受け付けや必要な支援を行えるように関係機関につなげる業務などを行うが、受付時間が限定されたことに関係者からは批判や不満の声が上がっている。センターは2月2日に運営を始める。
 電話番号は略称と同じ「♯7001」。被害者や職員の安全上の理由から、センターの設置場所は公表していない。県はセンターの運営費として2015年度予算で1600万円を計上する予定。
 相談には看護師や保健師などの女性相談支援員が対応。開設時点で総勢20人程度の相談員がおり、常に2人体制で相談を受け付ける。相談員が病院や警察、カウンセリング機関など被害者の状況に応じて支援機関につなげる。必要に応じて被害者との面談や病院などへの付き添いも行う。
 センターについては13年度に有識者らで構成する県の検討会議が「病院拠点型で24時間365日対応のセンターとすること」を取りまとめ、県に提言していた。県平和援護・男女参画課の担当者は受付時間が平日の日中の時間帯で開設する理由を「相談員の安全確保のため」と説明。運営状況を見ながら受付時間延長や休日対応を検討するほか、17年度には県立中部病院への機能移行による24時間365日体制を目指すとしている。
 県の金城武子ども生活福祉部長は「実証事業として始めるが、運営の検証をしながら病院拠点型への移行に向けて取り組みたい」と述べた。