オペラ普及で翁長剛氏表彰 第21回志鳥音楽賞


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志鳥音楽賞を受ける翁長剛さん(中央)と妻の照子さん(右)=22日、アルカディア市ケ谷私学会館

 【東京】クラシック音楽の普及に貢献した個人・団体に与えられる「第21回志鳥音楽賞」(クラシック音楽興隆会主催)の授賞式が22日、千代田区であり、声楽家で沖縄オペラ協会長の翁長剛さんに賞状と副賞100万円が贈られた。

 県内からの受賞は初。翁長さんは沖縄オペラ協会を設立して定期公演を上演してきた。創設した混声合唱団「アミーチ」は地域に根差した生涯学習を展開しているとして、琉球新報社が翁長氏を推薦した。
 同賞の三善清達選考委員長は「沖縄のオペラをこつこつと積み上げてきたことが評価された」と講評した。
 翁長さんは「沖縄でオペラを開催するのは大変だが、続けることで実力をつけ人材育成が図られている。賞をきっかけに次世代につなげていく」とあいさつした。
 沖縄から出席した「アミーチ」の幸地長興団長、大原博副団長らは「大変な誇りだ。洋楽界の若者を一生懸命育てており、県挙げて祝う賞だ」と喜んだ。
 翁長さんは県出身のバリトン歌手で、沖縄県立芸大名誉教授。イタリア留学中の1982年にベッリーニ国際コンクール3位などの成績を収めた。2012年まで県立芸大教授。